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生き抜く覚悟を見た
2018/09/17(Mon)
わたしの勤めるショッピングセンターでは毎日のように万引き犯が捕まるのですが、先日捕まった63歳のおっちゃんについて感じたことを書きます。
捕まえるとすぐに警察官が来て、保安室で取り調べを始めたのですが、おっちゃんと話を始めてすぐに警察官が大きな声で言った言葉、
それは・・・

「おまえ、捕まる気満々やろ!」

のひとこと。


よくよく取り調べの内容を聞いてみると、確かにおっちゃんの方から「逮捕してくれ」ととれる言動がありました。
どういうことか?
そのおっちゃんは所持金20円のホームレス状態。
つまり、捕まる前までは食事はとれず住む場所もないということです。
この時点でおっちゃんは衣・食・住の「食」と「住」を満たしてない状態。

これで逮捕され警察署に留置されるとどうでしょうか?

満たしていなかった食と住を確保できることになります。
これでとりあえず安心といったところではないでしょうか?

おっちゃんとしては、万引きが見つからずに捕まらなかったとしてもその盗品で食は確保できます。
食だけみると、捕まっても捕まらなくてもどっちに転んでもOK。

しかし、彼は戦略家でした。

住は捕まらないと確保できないのです。
そう。おっちゃんにとって総合点では捕まった方が上。

そして、これは後で気付いたことなのですが・・・。
この万引きをした日は9月3日。
数十年ぶりの勢力で上陸をした台風21号が直前に迫った日です。この台風を前にして激しい風雨をしのげないホームレス状態ではヤバイと考えたのだと思います。
結果として、その台風によりわたしの住む地域でも大きな被害を受けました。ホームレス状態で過ごしていたなら、怪我でもしていたかもしれません。
結果からみても、彼の安全欲求から起こした行動は極めて合理的と言えます。

人間には5大欲求があると言われていますが、上の方の欲求をかなぐり捨てれば人間はたくましくなれるのだと思いました。
もちろん感心できることではありませんが、生き抜く覚悟だけは認めてやろうと思いました(そんなわけないかw)



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自ら八方塞がりにしない
2018/09/15(Sat)
わたしの勤める会社では、社内のネガティブな事情により最近は退職する社員が急増しています。
わたしのひとつ年下の同僚も普段冗談を連発する明るい性格の人なのですが、ここ最近はその笑顔が消え「辞めたい」「転職誌を真剣に見ている」と深刻な表情で打ち明けてくる状況です。

そして、その同僚がいつも言うのは「家の借金2000万円がなければ、すぐに辞めるのになぁ」のひとこと。
話を聞くかぎり、彼の純金融資産は負債額そのままのマイナス2000万円だそうです。
そう、貯蓄はないとのこと。。

「借金がなければ辞める」ということは、イコール借金があるから辞めたくても辞められないということです。

ネットで家計診断などを見ていると、住宅30年ローンとか組んで、支払い終了は65歳だったり70歳だったりする例をみます。
おそらくその人は、ローンを組んだ時点では順風満帆な会社員人生なのでしょう。しかし、そのローンを組むということは、定年まで働き続けることを誓うこととほぼ同じ。

それは自分の未来をがんじがらめにする重大な決断

をするということ


今は順風満帆だったとしても、この先30年がどうなるかなんて全くわかりません。
風向きが変わることも当然あるわけで、もしそうなって精神的にズタボロになっても絶対辞められない・・・そのプレッシャーがさらに精神を追い詰めることになります。
幸いわたしは、そこまでいかなくて済んでいますが周囲の環境次第ではそうなる可能性もあるわけです。

ここで言いたいのは

自分の逃げ道を確保しておいた方が絶対いい

ということ。

八方塞がりで生きることをやめる選択肢だけになってはいけません。
もちろん、その逃げ道の通行料は無料ではありません。家を買うのと同じくらい高価かもしれません。
地獄の沙汰もカネ次第といいますが、自分を最後に助けてくれるのはやっぱりカネです。
カネで人の命は買えませんが、人の命を救うことはできる可能性は大です。

心穏やかに生きるためには、このリスク管理は必須項目で早期リタイアはリスク管理取組みの副産物のようなものかもしれません。




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